第4話 免罪符が欲しくて、本格的な不妊治療へ

最初の不妊治療クリニックに通うのを辞めた私。

その後は、またいつもの日常に戻りました。

食べたいものを食べ、欲しいものを買い、やりたいことをやり、寝たいときに寝る。

そんな日々に🤪

周りの友達には、結婚して子どもを産んだ人もいました。

でも、だからといって、自分が妊娠しないことと結びつけて何かを思うことは、あまりなかったように思います。

そもそも、自分が妊娠する姿を想像できなかったからなー🧐

友達が妊娠しても、それはその人の人生。

私が妊娠していないこととは、別の話。

そんな感覚だったんですよね。

ただ、ひとつ。

どうしても嫌だったことがありました。

それは……

周りに気を遣われること。

これが、本当に苦痛でした。

お爺ちゃんには、

「子どもはまだか?」

と聞かれる。

母親からは、

「子どもがいてもいなくても、あなたの人生だから」

と言われる。

母親の言葉は、きっと私を思いやってのものだったんだと思います。

子どもができなくても、私の人生は私のもの。

そう伝えてくれたんだよね。

ありがたやー🙏

地元に帰れば、久しぶりに会う友達からも、

「子どもは?」

と聞かれる。

そりゃそうだよね。

久しぶりに会った友達がいたら、

「元気だった?」

「結婚は?」

「子どもは?」

って聞いちゃう気持ちもわかるもん🤣

会えなかった期間に何があったのか、近況を知りたいだけなんだよね。

別に、子どもができない人に対して、わざわざ「子どもは?」って聞いている感覚ではないと思う😌

とにかく、子どもに関する話題が多かった。

そして、私の状況を知っている人からは、気を遣われる。

もちろん、みんな悪気があったわけではないと思います。

心配してくれていた人もいたでしょう。

ただ、当時の私には、それがとにかく煩わしかった。

地元に帰れば、子どもの話題になるかもしれない。

また何か聞かれるかもしれない。

そう思うと、地元に帰ること自体を躊躇するようになり、しばらく帰らなくなりました。

気を遣ってくれているのは、わかるんだけどね

そんな中、地元の仲良しの友達に子どもが生まれました。

妊娠中は、体調に気をつけてねと本当に思っていたし、出産してからは会いにも行きました。

子どもの成長についても、いろいろ話してくれました。

大切な友達です。

友達に子どもが生まれたこと自体は、もちろん嬉しかった。

そんなある日、私はその友達の裏垢を見つけてしまいました。

もうね、これは偶然、たまたま。

私もビックリよ🫨

そこに書かれていたのは、

「りんちゃんに子どもの写真送らないようにしてたのに、気づけば毎週送ってるわ🤣」

というような内容。

……。

ああ。

気を遣おうとしてくれていたんだな。

そう思いました。

私が子どものことで悩んでいるかもしれないから、写真を送るのを控えようとしてくれていた。

でも、仲の良い友達だし、子どももかわいいし、気づけば毎週送っていた。

そんな感じだったんだと思います。

……思いたい。

友達の気持ちはわかる。

わかるんだけど……。

なんとも言えない衝撃がありました。

ああ、なぜ裏垢を見つけたのだ、自分よ……。

別に、友達が悪いことをしたわけじゃない。

気を遣おうとしてくれていたこともわかる。

それでも、こうして自分が気を遣われる立場にいることを、改めて突きつけられたような気持ちになったのかもしれません。

今思い返しても、うまく言葉にできない感情です😅

たまたま見てしまったことは、その子には言えませんでした。

ただ、そこからなんとなく、その子に対してギクシャクし始めたなーとは思います。

これはまた、不妊治療とは別のお話だけどね。

とにかく私は、周りから気を遣われ続けることに嫌気がさしていました。

子どもができないことについて話すと、

「回数を重ねればできるよ!」

「そのうちできるよ!」

「まだその時じゃないだけだよ!」

いろいろな言葉をかけられました。

励ましてくれていたんだと思います。

相手に悪気がないこともわかっていました。

でもね。

それ、私にもわからないんですよ🥹

そのうちできるのかもしれない。

でも、できないかもしれない。

回数を重ねればできるのかもしれない。

でも、何回やってもできないかもしれない。

そんなこと、私にもわからない。

それなのに、何かを聞かれるたびに、どう答えればいいのかもわからない。

自分の状況を説明することもできない😩

周りからの言葉に、はっきりとした答えを返せない自分にも、うんざりしていました。

そして、ふと思ったんです。

不妊治療をしっかり受けて、もし妊娠しない原因がはっきりわかれば。

「私、子どもできないんだよ」

って、周りに言えるじゃん🙄

何かを聞かれても、曖昧な返事をしなくて済むじゃん!

私はね、免罪符が欲しかったんです。

妊娠するため、というよりも

私は、自分が妊娠するとは全く思っていませんでした。

前回の不妊治療をしていた頃もそう。

自分が妊娠して、お腹が大きくなって、子どもを産んで育てる。

そんな未来が、まったく想像できなかったから。

だから、子どもが欲しいという気持ち自体、あまり芽生えてこなかったのかもしれません。

それとも、自分にはできないと思っていたからこそ、欲しいと思う気持ちに蓋をしていたのかな。

今となっては、よくわかりません。

どっちなんだろうね。

ただ、周りから子どものことで気を遣われるのが、曖昧な返ししか出来ない自分がもどかしかった。

それだけ、自分の中にも、見ないようにしていた気持ちがあったのかもしれません。

もし妊娠できたら。

それは、私にとって思ってもいなかった未来。

未知の世界でした。

だから、その世界を想像することすらしなかった。

もしかしたら、想像しないようにしていたのかもしれません。

そんな私が、もう一度、不妊治療を始めることにしました。

夫にも相談しました。

「免罪符が欲しいんじゃ」

と伝えた🥺

そしたら、快く了承してくれました。

頑張ろうって、背中を押してくれた。

今度は、できることを全てやろう

今度は、最初のクリニックのときとは違います。

前回は、近所のクリニックに気軽に行ってみて、言われるままに検査や人工授精を受けました。

でも、原因もわからず、今後の見通しも立たず、治療を辞めました。

今回は、そうではありませんでした。

自分でも調べた。

知り合いにも聞いた。

そして、評判の良いクリニックを見つけました🥳

家から車で片道1時間。

往復2時間。

決して近くはありません🚗

それでも、そこは評判が良く、体外受精もすぐに始められるらしい。

ここなら、できることを進めていけるかもしれない。

そう思いました。

免罪符が欲しい。

周りから子どものことで気を遣われたり、聞かれたり。

そのたびに、どう答えればいいのかわからない。

何度も同じような会話を繰り返す。

めーんどくさかった🙂‍↕️

不妊治療に限らず、私は曖昧なことを放置するのが苦手で、白黒はっきりさせたいタイプ……なのかな?😂

問題があれば解決して、頭の中のタスクをどんどん消していきたいタイプなんです。

不妊という脳内のタスクを、クリアにしたかった。

自分が妊娠できないという現実に、区切りをつけたい。

答えを持ちたい。

そんな気持ちがあったからこそ、前回の曖昧な不妊治療とは違って、今度はできることを全てやってみようと思えたのかもしれません。

もちろん、クリニックには妊娠するために行きました。

妊娠するために、必要な検査や治療を受ける。

それが、クリニックに通う目的です。

自分の中にあった気持ちを、わざわざ先生に話そうとは思いませんでした。

話したとしても、やることは同じだし……ね?😂

ただ、私の中では、妊娠するために治療を受けることと、妊娠できない自分に区切りをつけたいという気持ちが、同時に存在していただけ。

自分が妊娠する未来は、相変わらず想像できませんでした。

そうして私は、片道1時間かかる不妊治療クリニックへ通い始めることになります。

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